「少年メリケンサック」を観た2009年03月02日 20時26分24秒

公開初日に観たので思い出し感想です。
なんで書こうかと思ったかというと、最近レンタルで観た「デトロイト•メタル•シティ」があんまりだったので…。バンドものの映画って日本では少ないですよね。
似たような時期に観ちゃったのでつい、くらべちゃって。

正直、主演の宮崎あおいはどうでもよかったです。蒼井優なんかにやってもらいたかったです。
ただのお笑いだと思って笑いながら観てもいいけど、痛いところもかなりつかれます。
恋人が難病で…、余命が…、恋が…とか、そんな映画やなんかより、人としての「なんだかなー」って気分をつかれる映画が好きですよ。

おっさんでもパンクにプライドを持ってる人、過去のことにして現実を生きてる人。どっちの気持ちも痛いほどわかる。でも大半は後者ですよね。
前者をやっちゃう佐藤浩市がかっこいいですよー。「マジックアワー」もすごかったけど、なんだか佐藤浩市の動向に目が離せない感じになってきました。

今の音楽はつまんねぇ、と言う台詞をはかせつつ、勝地涼や星野源に日本の今風の歌を歌わせます。
星野源(SAKEROCKの面々)のステージは必見ですよ。こんな歌い方もできるんだ!なんて器用な人だ!と感心します。

車で移動しながらツアーを回るバンドの映画って、過去に何本か観ている気がしますが、いいよねぇ、青春だよねぇ。

田口トモロウほか、なんかすごい人がいっぱいでてきて、音楽ファンも楽しめると思います。

田辺誠一、ユースケサンタマリアが猛烈にツボにはまるキャラでした。笑い死にしそうでした。

ラストシーンがすごくいい。
もう一回くらい劇場でみたいけど、はやくDVDで好きなように観たい作品です。この映画大好き。

あ、「デトロイト•メタル•シティ」の原作好きです。
こちらの映画の見所はラストのライブシーンのジーン•シモンズと松雪泰子のパンチラ、かなり原作に近かったトイレで歌うシーンかな。
あんま笑えなかったです。漫画は笑えます。

映画「パコと魔法の絵本」を観て来た2008年09月14日 16時40分58秒

パコと魔法の絵本
ちょっち、ネタバレかも。

私はテレビも雑誌も熱心にチェックしないほうなので、この
映画のことは最近のヤフーかどこかの舞台挨拶ニュース
で知った。大変面白そうだったので観て来た。
原作は後藤ひろひとの舞台作品「MIDSUMMER CAROL ~
ガマ王子VSザリガニ魔人~」だそうです。
今回観に行った決め手はまず監督。「下妻物語」「嫌われ松
子の一生」、どちらもDVDで観ましたが、どちらも「スクリーン
で観たかった!!」と後悔したので。
そして出演者。なにはさておき阿部サダヲですよ阿部サダヲ!
そして加瀬亮ですよ。

ストーリはとってもわかりやすい。登場人物がみんな存在感が
ありすぎる。うっとりするようなかわいらしいパコの姿と声、そし
て極彩色のCGの魔法の世界。
最高でしたね。
しかし、やはり阿部サダヲですよ。日曜なこともあり本当に子供
だらけの場内でしたが、阿部サダヲが出てくると沸くのね。みん
なNHKの番組なんかで声が耳に慣れてて受け入れやすいのか
な?
笑かすばかりではなく、阿部サダヲはキーパーソンです。冒頭繰
り返される「人間て嫌だぁ」と、ガマ王子の絵本のつながり、これ
がギュッときました。
爆笑できます。でも今回も結構泣かされた。これはDVD買います
ね、買っちゃいますね。

【余談】

先日のグーグーは出版社のシーンで綾波レイのポスター、今回
のこの映画にも惣流・アスカ・ラングレーとエヴァのポスターが小
道具として映っています。早く劇場版の続きが観たい。

最後まで小池栄子に気がつきませんでした。

後藤ひろひとの「ダブリンの鐘つきカビ人間」をBSで観た事があ
りますが面白かったです。

これから観に行かれる方へ、ガマ王子のグッズがどれもかわい
いですよ!並んで買う程時間の余裕がなくて諦めて後悔。

この画像、使ってよいんでしょうか。ヤバかったら消します。

映画「グーグーだって猫である」を観て来た2008年09月06日 19時40分35秒

「グーグーだって猫である」公開
写真は下パンフ、右上メイキングDVD(来場特典)、左上は犬童
一心監督作品集のDVDです。

「グーグーだって猫である」の映画化を知った時、観ないでおこう
と思った。大島弓子という漫画家は実在しますが、何か世間の手
塚治虫のように、私にとってはこの4文字の名前すら神々しい存
在なので、映画になったところなど観たくなかった。
しかし、監督は犬童一心だった。熱心なファンではないんだけど、
犬童一心作品で一つ好きなものがある。それが写真に写ってい
る「二人が喋ってる。」私はこの作品はテレビで観ました、たまた
ま。「うわwトゥナイトw若いw、」「その大阪弁はないわw(普通の女
子が漫才喋りはしないので)」とか割と突っ込み気味に。
でも、どんどん引き込まれて、ラストシーンの頃には「何で真剣に
観ておかなかったのか!」と自分を責めた。で、DVDを買って何
度か観ています。
トゥナイトというのは吉本でかつて活躍した若手女性コンビ。現在
は解散しています。私は大阪人なので、当然この二人の存在は
知っていたし、解散したときは結構がっくりきた。特に黙ってりゃ
超色白美人のしずかの顔に似合わないきっつい突っ込みが好き
でした。なるみは今でも関西の番組で活躍中です。
お、脱線しすぎ。この二人主演なのに何度観ていても、時々大島
弓子の漫画に出て来そうなシーンに観える。制服で口論しながら
歩く様とか。医者にかかるシーンとか
なんでだー?と思って初めて監督が気になったら「金髪の草原(
大島弓子原作)」を撮っていた人だった。
急いで「金髪の草原」も買って観た。大島作品は時々映像化する
。「毎日が夏休み」「秋日子かく語りき」など、残念ながら観てがっ
かりすることが多い。
「金髪の草原」は近いと思った。世界が近く感じた。

先日読んだ雑誌の映画の宣伝記事の主演の3名のインタビュー
がよかったので、やっと「グーグー」観ておくか。と思った次第です
。初日なので人が結構多い。「子猫物語」なんかと間違えている
のか子供連れも多く、猫が映るたびに「かわいいー、にゃんちゃ
んかわいいー」としゃべる。両親が交代で子供をトイレに連れ出
す、など、非常に落ちついて観られない環境でしたが、私、7割方
泣いていました。

あんまりネタバレしたくないけどあらすじであちこちに書かれてい
るので書きますが、物語の冒頭サバ(主人公の愛猫)が死にます
。物語は大島弓子のエッセイ漫画を原作としてあるものの、フィク
ションです。だから主人公の名は「小島麻子」。それは解っている
んだけど、「あぁぁ、サバあぁぁぁ」となってしまう。
そこから涙腺がゆるみっぱなし。
本来は「猫かわいいー」と思って楽しめばいいと思うんですけど、
意外と自分の中でまだサバが大きくて動揺しすぎた。

青自(加瀬亮)が猫に避妊手術を受けさることを大罪だと落ち込
む麻子に「あんたみたいな人が猫を飼うと大変だな」と言うんで
すが、猫が苦手な大島ファンの私が最初にサバシリーズを読ん
だ時の感想がこれに近かった。自分は絶対猫は飼えないと思っ
たもんです(今は猫と暮らすようになってしまいましたが)。

大人は監督含め大島弓子ファンを集めて作った映画だそうです。
衣装なんかも非常にそれっぽい。少女時代の服も大人の麻子
の服も。
麻子とグーグーが並んでベランダから外を眺めているシーンなど、
大島弓子がサバに「雨」などと日本語を教えているシーンのようで
す。
加瀬亮がとんでもなく好きだけど、この役もよかったです。そして上
野樹里と森三中達のかわいさ!マーティ・フリードマンは髪型がそ
うだよね!って感じだし、松原智恵子の着物姿も、うんうん、と。
猫のみのシーンで流れる音が面白い。これが漫画だと本来猫に
は現れない背景に書き込まれる感情表現っぽくていい。
大島弓子好きで映画は観たくない、と思っている方に観て欲しい作
品です。なにかディープな大島ファンと語り合えたかのような気分
になる作品なので。

ちなみに特典のDVDのメイキングは本当に短いもの&トイレの宣
伝+トイレ購入者1000円キャッシュバックハガキ付でした。見所
は猫のシーンで誰よりも嬉しそうに笑ってる犬童監督の笑顔では
ないでしょうか。
役者のメイキングなんかはDVD化待ちって感じですね。
脇役ですが、林直次郎(平川区一丁目)がすごくよかったなー、
あんなに大きくなってるとは思わなかった(デビュー曲時の印象し
かなかったので)

パンフレットに何か大島弓子からコメントでもついてるかと思ったら
何もなくてがっかり…。これもDVDにはついてて欲しいです。

余談ですが先日、 京都マンガミュージアム で私がみたものは秋
本尚美さんが書かれた映画用の原稿だったようです!大喜びして
ばっかみたいwあと、医者役で顔田顔彦が出てました。似合う!

もうちょっと気持ちが落ち着いたら観直したい作品です。
笑えるところもたくさんあるんですよ!!実際結構笑いました。

作中に出てくる漫画の単行本が出ています。
セブンストーリーズ ←ナインストーリーズみたいなタイトルですね。